九州・山口 韓国語司会、ブライダル司会、カヤグム弾き語り

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日韓バイリンガルブライダルMC オ・ミョンミのブログ

ずっとそばにいてほしい。

人は死んだらどうなるんだろう。

きっと体はなくなっても、魂は生き続けるのだと思う。

『お空の星になって見守ってくれる』

本当にそんな感覚で、

毎日空と会話しています。

少し前、お義父さんが亡くなりました。

自分の祖父母や伯父を亡くしたときも悲しかったけど、お義父さんの死は特別で、今ここにいないと思うと、すごく寂しく、時に不思議で、『会いたい』の言葉ばかりが溢れてきます。

私とお義父さんの出会いは、お義父さんが経営する焼肉店のある、下関駅前商店街のお祭りの司会をしたことがきっかけでした。

2年ほどお世話になった頃、お義父さんが家族を連れて私の実家の韓国料理店に来てくださいました。

それが、主人とのはじめての出会いでもありました。

いつも私をあたたかく迎えてくださり、娘のように可愛がってくださいました。

優しい中にも厳しさのある社長。

…と言われていても、嫁や孫たちに厳しくしたり怒ることなど一度もなく『優しい』の一言しかありませんでした。

でもフワフワした優しさではなく、どんな時でもお前たちを守ってやる!という『強さ』をいつも感じる、強さの中に優しさのある、そんなお義父さんでした。

アボジに私は実の父のように甘えていました。

ギターが大好きで、バースデーソングはいつもアボジの伴奏で歌って、そのあとはアボジの弾き語りを聞いたり、みんなで合唱したり…『愛さずにはいられない』をアボジと歌うのが大好きでした。

私にとって忘れられない大切な思い出は結婚二年目の秋に、私のコンサートで、アボジと、オッパと、私と三人でギターとカヤグムの弾き語りでステージに立ったこと。

仕事終わりや休日に集まって、一生懸命、何度も何度も練習しましたね。

『イムジン河』『moon river』

いつかグリーンモールのお祭りで弾きたいっておっしゃっていました。

アボジと旅行もたくさん行きました。

アボジは何十年も釜山に行ってるのに、釜山で行くお店は毎回決まっていて…

でも最後の韓国旅行で、アボジの大好きなお店に連れていってもらえて、本当に嬉しかった。

10ヶ月の長女をはじめて釜山に連れていった時、飛行機を降りて、自分のうでの中で美雨が眠った!と大喜びのじいじの顔、今でも忘れられません。

孫のことをいつも応援してくれて、

長女のピアノやバレエの発表会も欠かさず見に来てくれた。体調が優れない昨年7月も、今思えば無理をして来られたんだろうなと思う。

うちの両親との写真もたくさんあって、

『両家の写真がこんなにある家は珍しいことだよ』とオンマが言ってた。うちの両親のことも本当に大事にしてくださいました。

語ればきりがないアボジとの思い出です。

今年一月。

病室で意識が遠のくアボジと私は二人きりになった。

アボジはもうしゃべれない状態だった。

数日前友人が言ってくれた言葉を思い出した。

『言葉が話せなくてもミョンミちゃんがお義父さんの魂に語りかけたら、お義父さんの声が聞こえるかもしれないよ。心に話しかけてね。』

お義父さんに謝りたかったこと、感謝してもしきれないこと。

富下家に嫁いで本当に幸せだったこと。

全部伝えたかった。

『アボジ、ミョンミの話し聞いて下さい。』

手を握って何度も声をかけると、アボジの目が開いて、その瞳にはしっかり意識があるのを感じた。

アボジに伝えたかった気持ちを、一言一言、大きな声でアボジにしっかり伝わるように話しかけた。

話しながら涙があふれ、声はどんどん大きくなった。

最後に

『アボジ、アボジのことが大好きですよ。』

『アボジ、心から尊敬しています。』

と伝えたら、

アボジの口が動いて、何か話したそうだった。

けど言葉が出ずに諦めた様子だった。

でもそのすぐ後に私の手を強く握りかえしてくれて、その手を口元にひっぱって、私の目をしっかり見つめながら、手の甲にキスをしてくれた。

そしてまたじっと目を見てくれた。

それがアボジの答えでした。

謝罪も、感謝も、私の言葉をすべてを受け止めてくれたアボジの優しい答えが、ちゃんと聞こえてきました。

これが、意識のあるアボジと私の最後の会話でした。

葬儀の時、

誰よりも孫の成長を楽しみにしてくれたアボジへ、

長女の歌を贈りました。

長女は元気いっぱい歌いきりました。

アボジのお写真は、ニコニコ笑ってくれているようでした。

自分達のような苦労はさせたくないと、よく言って下さいました。

嫁たちには、何の心配もせず夫と子供たち、家庭を一番に守って欲しいという願いだったと思います。

そしてご先祖様を大事にすること。

自分の家族はもちろん、

アボジが大事にしてこられた

大邱の家族とのご縁も、大切に繋いでいきたいと思います。

アボジが私のアボジであることは、私の誇りです。

私もアボジのように、

強く、優しい人間になりたい。

10年という短い間に、

溢れるほど沢山の愛を受けとりました。

ずっとそばにいてほしいアボジ。

また魂に語りかけたら、答えが聞こえてくるのでしょうか。

いまでもそばにいてくれるような気持ちです。

大好きなアボジ。

アボジ、私たち家族をずっと見守っていてください。

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ミョンミ

ミョンミ

オ・ミョンミ  ブライダルMC、日韓バイリンガルMC、ウッドバーニング作家。 1981年下関生まれ。下関在住の在日コリアン3世。二児の母。 幼い頃から民族学校に通う中で、韓国のことばや文化に親しみ 小5から始めたカヤグムと歌は今でも大好き。 大学卒業後7年間母校にて教鞭をとり、2008年より日韓バイリンガルのブライダルMCとして活動開始。600組以上のカップルを担当。 「結婚」と、「韓国」のステキを発信中。

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